2023年春、HYBEとの買収合戦に勝利して「SM」を傘下に収めた「カカオ」。しかし早くも、そのSMの売却を検討しているといいます。売却先に「NCソフト」の名が取りざたされています。
事情に詳しい関係者はMTNに「カカオがSMエンターテインメントを売却する方案を検討し、昨年末頃NCソフトに買収意思を水面下で打診したと理解している」「カカオの意思がどれほど真剣なのか、これに対するNCの反応がどうだったのかは知らされなかった」と述べています。
別の消息筋も「両社間で水面下の協議が実際に行われたと理解している」。
ただ、NCソフトによるSM買収には懐疑的な見方もあります。同社は現在、ゲーム事業本来の競争力において苦戦中。昨年1月は、ファンダム・プラットフォーム「ユニバース(Universe)」をSMに譲渡するなど、非核心事業を縮小してコア事業に集中する姿勢を見せています。NCソフトも「買収を検討したことはない」と述べています。
SMエンタをめぐっては昨年2月、カカオとHYBEの間で、激しい買収合戦が繰り広げられ、「カカオ」が勝利。その過程で、HYBEによる買収阻止のために、「カカオ」は2400億ウォン余りを投入して、SMの株価を釣り上げた疑いが浮上。「カカオ」投資部門のトップが起訴され、現在裁判が行われています。
昨年10月、金融監督院長は「犯罪によって発生した利益を再び戻さなければならない」という趣旨の発言をしています。特定企業を名指ししませんでしたが、「カカオ」を念頭に置いた発言と捉えられ、相場操作(犯罪)を通じて実現されたSM買収は、不適切だという意味で解釈されています。もし、有罪となれば大きなペナルティが予想されます。
▶(SMエンタ経営陣、大量解任へ！カカオ決断、割高買収を問題視….イスマン追い出し成功も、自分らも追放に)
