今年4月、HYBEは傘下レーベルAdorミン・ヒジン代表が、経営権の奪取を試みたと発表。それから5カ月経つが、対立は解消されず。8月末には、HYBE側の人員で構成されたAdor取締役会が、ミン氏を代表職から電撃解任。それ受けて、NewJeansのメンバー達も騒動に参戦する流れに。緊急配信で「HYBEは25日までにミン前代表を復帰させてほしい」とデッドライン付きで要求。
Adorは25日、ミン前代表の社内取締役任期延長を推進する折衷案を出したが、ミン前代表は「代表理事復帰」を要求して一蹴。同日、記者の暴露により、HYBE側の意図的な「NewJeans冷遇」疑惑まで追加で浮上し、事態はさらに混沌化してきた。
そんな中、ミン・ヒジン前代表が、韓国メディアとのインタビューに応えています。インタビューは、14日と25日の2回にわたって、ソウル麻浦区の作業室で行われた。その内容について、HYBEがすかさず反論しています。
Q.NewJeansが最終期限として提示した25日になったが、HYBEから答えがない。今後の計画は独立か?
ミン・ヒジン:「NewJeansも、両親たちも、私も持続的ないじめに苦しめられてきたが、この間私たちはただの一度もHYBEに出ると言ったことがない」「どうか私たちに関心を絶ち、邪魔しないで放っておけと言っただけだ。HYBEは4月22日、不法監査開始から虚偽事実を基盤にとんでもない主張をしている。私が容易でない戦いをなぜ続けており、また仮処分申請はあえてしたのだろうか」
Q.8月、Adorが取締役会を開き、株主間の契約解除を通知し、代表取締役を交代した。Ador側は「ミン前代表が希望した日付であり、十分な議論を経た」と話した
「協議された案件ではない。取締役会のわずか3日前に通知を受けた。出張があって取締役会の日程を変更してほしいと要請したが拒否された」「解任案の問題点を指摘したが、プロデューシング業務を任せると一方的に通知し議決が強行された。取締役会は私を含めて5人で、HYBE側が4人なので止めることができなかった」
Q.代表取締役解任の理由は何か
「納得する明確な理由はなかった。相互信頼関係に問題が生じたという点を強調した。HYBEの最初の投資費は160億ウォンだ。Adorは2022年にNewJeansがデビューした後、2023年第1四半期に黒字転換した。2023年末、当期純利益は265億ウォンで投資金を超え、NewJeansというブランドで会社に無形の価値を残した。HYBE傘下のレーベルの中で最も成長の勢いが大きかった。それでもHYBEは現在、業界経験のない人事を新しい代表に立て、取締役陣を構成した。 何よりも私がHYBE(当時ビッグヒット)に合流した当時、パン・シヒョク議長が先に提案して約束した「ミン・ヒジンレーベル」に対する独立性保障内容とも全く違う。これは当時のカカオトークの会話記録としても残っている」
HYBEとミン前代表が結んだ株主間契約では、2026年11月まで代表取締役の任期が保障され、以後ミン前代表は自分が保有したAdor株式の75%をHYBEに売却するプットオプション(株式を特定の価格で売却する権利)を持つ。だが、HYBEは先月27日、ミン前代表を代表取締役から解任し、両者間締結した株主間契約がこれ以上成立しないと主張した。
Q.HYBEはミン前代表が経営権の簒奪を試みたと主張する
「HYBEが裁判所に提出した訴状には『簒奪』という単語を見つけることができない。裁判所には提出できない世論操作用感情的用語だ。私は8月27日までAdorの代表取締役だった。経営権を奪取するという言葉自体が矛盾している。彼らは虚構の小説で世論戦から始めた」
Q.今回の事態が起きた理由は何と見るか
「事態の本質は会社の発展やシステム改善のような大げさな理由ではない。子会社の社長が親会社の心を露骨に逆らったことに対する公開処刑それ以上でも以下でもない。このブラックコメディのような事件を体験しながら映画「JSA」を思い浮かべた。表向きには厳重で雄大な分断の惨劇と映ったが、実状は極めて人間的葛藤から始まった偶発的感情による寸劇 今の状況もそうだ」
Q.AdorをHYBEから独立させようとしたという。背任という容疑も提起した
「HYBEが持っているAdorの持分は80%で、私が持っている持分は17.8%だ。–どうやって独立を試みるのか。HYBEの利益とAdorの利益が必ずしも一致するわけではない。社長が契約期間中に個人の利益を安全に保障されるために、親会社の顔色を伺いながらNewJeansが受ける不利益に対して抗議し改善しなければ、それこそAdorに対する背任ではないか」
Q.HYBEでNewJeansの成果を下げて書いてほしいというふうにマスコミに要求したという疑惑が出て論難が大きくなった(HYBE、NewJeans冷遇証拠? PR担当者「NewJeans日本で売れていない」と貶める発言….記者音声公開)
「該当記者にNewJeans『Supernatural』の日本販売量を5万枚と歪曲した。記事作成翌日の7月18日、日本で10万枚以上を販売したアーティストに授与されるゴールドレコードの認証も受けたが、どうしてその前日に5万枚だけだったのだろうか。このようなことは一つや二つではない。言い切れないが、一例を挙げると、最近ビルボードのコラムニスト、ジェフ・ベンジャミンから連絡を受けた。HYBEのPR代行であるTAGという会社が私に対する誹謗がいっぱいの資料を送ってくれたが、内容があまりにも偏向的で何かおかしいので、私に事実確認をしたいと言った。表向きはプロデューサーを5年と提案したと広報しながら、裏では海外メディアにまで誹謗資料をばらまく会社を誰が信じることができるだろうか」
▶(HYBE「ミンヒジン誹謗資料」米Billboardに送る? ジェフベンジャミン氏、カトク&メール公開+HYBE「嘘ついていない」)
Q.HYBE側は「当時、メディアが密着取材できるよう人材を現地派遣するなどNewJeansを積極的に支援した」として反論した
「こんな言葉遊びにはうんざりだ。HYBE側がしたことは、傘下レーベルに一括適用されるプレス席オープンに関する内容だ。レーベル(Ador)で手数料を払って使うサービスだが、恩着せがましく志願したと表現するか?その上、当時の韓国と日本の取材記者たちとは別に挨拶する席は私が要請して作られた。そして最初の要請事項はNewJeansと私が共にする挨拶の席だった。ところが、HYBE PRでは先例がない、動線が難しいという理由で難色を示した。それで私1人で記者席を回りながら挨拶した。日本まで取材に来てくれた記者たちに感謝の気持ちを伝えたかった」
Q.日本メディアとのインタビューで「(NewJeansは)7年のビッグピクチャーがある、毎年毎アルバムで驚かせる自信がある」と話した。 今回の葛藤で支障はないか?(ミンヒジン「NewJeans、7年の青写真ある」….HYBE解任で成就に不透明感)
「大きな支障がある。韓国ファンのために企画したサプライズファンミーティングを進行中に解任された。副代表らも一夜にして業務から排除され、遮断された。次のアルバム作業も中断された状態だ。あまりにも残念だ。 これもまた、HYBEがNewJeansに対して行った業務妨害だ」(HYBE代表「NewJeans、1年半休息になる…東京ドーム公演後」+パンPD挨拶無視に「顔面認識障害がある」 – NewJeans母親インタビュー)
Q.NewJeansのメンバーが復帰を強く要求するなど、関係が格別なようだ
「制作者として幼いアーティストたちをどのような方式でリードするのが彼らの人生のために良いか悩みが大きかった。そのような悩みから出たNewJeansは、「私の頭と胸で生んだ子」も同然だ。良いことは全部してあげたい気持ちの他にも、制作者として新しいビジネスモデルに対する代案的関係を提示したいという願いも大きかった。この挑戦と試みを簡単に諦めたくない」
Q.NewJeansは「ガールクラッシュ」を前面に押し出した最近の流れに逆行したにもかかわらず成功した。歌いやすい歌と清純な少女のイメージで成功を収めた
「成功の概念を単純に定義することは難しいが、他人がした方式では格別な成功を収めることは難しい。 企画者であり製作者として本当にやりたいことを実現してみたかった。NewJeansというチームには、約20年間、業に従事しながら感じた改善と志向したかったことをすべて盛り込みたかった。 経営とプロデュースを統合したからこそ可能だった」
Q.制作者としてインスピレーションを主に得るのは何を通じてか
「子供の頃、家のすべての壁面が本棚で囲まれていた。両親が共働きで忙しかったが、それに対する補償として本が好きだった私に毎日のように新しい本を買ってきてくれた。おかげで小学生の時から本棚に並んでいたアントン・チェーホフやシェイクスピア、カフカなどに自然に接した。また、父親のLPのおかげで、ジョルジオ・モロダーやフランシス・レイを知り、アントニオ・カルロス・ジョビンのようなミュージシャンの音楽に夢中になった。 遅くまで映画を見る私に両親は『勉強しろ』とか何の小言も言わなかった」
Q.SMエンターテインメントに入社したので、アイドルや歌謡に関心が高いと思った
「全く。実は入社する前まではアイドルに関心を持ったことがない。歌謡といえば昔の歌、光と塩、山鳴り、キム・ヒョンチョルやインディーズ音楽に関心があった。SMに入社したのは、巨大市場で違う考えを持っている自分の抱負を展開したいからだ」
Q.K-POPが黄金期を迎えたが、持続可能性に疑問符が付きまとう
「文化は『人の心を動かし、人が作っていく』ことだ。「産業」という言葉に惑わされ、本質を失うのは愚かだ」
▶(ミンヒジン側「Ador折衷案、言葉遊び···代表復帰を望む」)
▶(NewJeans「デッドライン」当日、Ador取締役会「代表復帰は受け入れられない」)