「カカオ」がSM株に対して、公開買い付けを行うと発表。SM買収を目指すHYBEに対抗する動きです。
カカオとカカオ・エンターテインメントは7日、「SMエンターテインメントとの事業協力を維持するために株式公開買い付けに乗り出した」と発表。
両社は「SMなど3社は巨大グローバルエンターテインメント企業に匹敵する競争力を備え、共に成長するために互いが最適のパートナーだと判断し戦略的事業協力を締結した。しかし現在、該当事業協力および3社の中長期成長方向性が脅かされている状況」とし、「SMとのパートナーシップを安定的に維持するために筆頭株主の地位を確保することが避けられないと判断した」と説明。
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これに先立ち、HYBEもSMの株式を1株当たり12万ウォンで株式公開買い付けを行うと宣言。しかし、それによって確保した株式は0.98%。個人投資家から譲り受けた株式はわずか4株だといいます。
これに対して、カカオは1株当たり15万ウォンを提示。HYBEより魅力的な金額で、株主の反応が注目されます。カカオはこのTOBに当たり、サウジアラビアの政府系ファンドから1兆1500億ウォン(約1150億円)以上の資金を調達。今回のTOBには、1兆2000億ウォン以上の資金が必要とされ、その大部分を確保している状況です。
HYBEはSM株「40%」の確保を目指すしていますが、現在のSM株保有比率は「19%」程度。カカオは現在「5%」程度で、今回のTOBで39.9%を確保する計画です。ただ、HYBEがカカオの動きに対抗して、さらに高い価格で再びTOBを仕掛ける可能性も取り沙汰されています。
カカオは「カカオはSM固有の伝統とアイデンティティを尊重し自律・独立的運営と既存アーティストの連続・主体的活動を保障しようと思う」「これを通じて所属アーティストおよび役職員の離脱なしに既存のSMの核心競争力を継続していく」。また「SM現経営陣をはじめとする役職員、アーティストたちが持つ卓越した競争力に強い信頼があり、SMの成長阻害要因を解消するための現経営陣の努力とSM3.0をはじめとする未来ビジョンおよび戦略方向を尊重する」と述べています。
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