「Stray Kids(ストレイキッズ)」が7月19日、新ミニアルバム「ATE」をリリース。そのタイトル曲の成績に、韓国とグローバルチャートで明暗が分かれています。
米Billboard「HOT100」で、タイトル曲「Chk Chk Boom」は「49位」に初登場。同チャートは数多くあるサブチャートではなく、メインチャート。入るのが最も難しいチャートです。これまでにチャートインしたK-POPボーイズグループは、BTSとStray Kidsのみ。今回記録した「49位」は自己最高位です。
世界最大のストリーミングサービスSpotifyグルーバルチャートでは、最高位25位。アメリカチャート80位をはじめ、その他主要国のチャートでもチャートインを達成。グローバルで存在感を発揮しています。
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しかし、お膝元である韓国チャートでは、この勢いは感じられず。韓国主要配信サイトMelonでは、デイリーチャート「120位」が最高位。ユニークリスナー数も2万台で推移、1度も100位圏内にチャートインできずにいます。韓国内と外では、反応に大きなギャップが感じられます。
活動休止中のBTSを除いて、現在グローバルで最も人気のあるK-POPボーイズグループとして目される「Stray Kids」。「BTS」は海外人気をきっかけに、韓国でも国民的な人気を獲得するに至った感がありますが、「Stray Kids」はグローバル人気を韓国内の人気に繋げられず、今一つブレイクしきれていません。
その理由をめぐって、韓国オンライン・コミュニティでは熱い議論に。ネットユーザーからは「メンバーのビジュアル」「韓国内のトレンドに合っていない曲」「ヒョンジン校内暴力」が要因として挙げられています。
▼「(ヒョンジン)校内暴力が爆発したのが大きいから」
▼「ビジュアル不在だから」
▼「フィリックス, リノ反応いいじゃん」
▼「スキズは男性アイドルの中では、成績悪い方ではない。」
▼「歌がマニアックすぎる。仕方ないような気がする」
▼「校内暴力でも活動を強行するからだよ」
▼「校内暴力デマだから」
▼「ビジュアルのせいじゃなくて、ただ良い反応が上がった時にちょうど、校内暴力が爆発したからだよ」
▼「海外ファンに比べて国内ファンの割合が少ないだけで、国内ファンがいないわけではないし、ビジュアルがないわけでもない。問題の音源は、成績良いドルがどれだけいるんだよ。歌がイージーリスニングではないからで、大衆を捕まえるのは大変だろう」
▼「背が全体的に小さいのが、大きい」
一方、韓国の評論家は現在の「Stray Kids」について、次のように見ています。
大衆文化評論家のキム・ソンスは「Stray Kids音楽のチャート順位はマーケティングの影響もあるだろう」「国内音源市場では、グローバルの成功に合わせたマーケティングが効果を発揮しにくい面がある」「Stray Kidsはグローバル市場に力点を置いたマーケティングを続けてきたと見られ、そのために国内チャート成績で彼らの成功を低評価することはできない」。
評論家キム・ソンスは「Stray Kidsは内・外的不安の中でも生き残ろうと努力する旅程をそのまま音楽に溶かしアイデンティティを確立した。すでに海外では多くのリスナーの共感を確保したが、国内でもコアファン層が強固になっているだけに、自分の音楽をしながらある水準に到達することになれば、国内外のリスナーを同時に満足させる結果が明らかに出てくるだろう」と、今後韓国内でも大ブレイクする可能性があると見ています。
大衆音楽評論家キム・ドホンは「スキズは実は世界的グループと見てもかまわない水準のチームだ」「しかし、国内週間チャートで成績がよく出ない点は悩みになりうる。しかし、メロン、ジニー、バグスなどが厳密に公信力のあるチャートと見るのは難しい。特にメロンは非常に固定化したチャートであり、過去の発売曲が多く、新曲の比重が顕著に落ちるため、業界でもグローバル人気や影響力を見るためにはSpotifyやYouTubeミュージックを参考にする傾向がある」ー
続けて「スキズは最初から大衆性でアプローチしたのではなく、本人たちの音楽から始まったグループで、固有の個性を作り、その個性で固いファンダムを形成したというのが彼らだけの魅力」「グローバルチャートの韓国人気曲チャート順位にも上がっているのを見れば、国内消費層がないと見ることはできない。国内チャート成績に対する悩みがあるだろうが、気にせず続けて彼らの音楽を作る必要があると思う」。