HYBEと、子会社Adorが対立中。HYBEはミン・ヒジンAdor代表が経営権奪取を狙っているとして、告発。その上で、Ador幹部陣の解任に向けて「臨時株主総会招集」を要求。Adorは10日、「今日午前に取締役を開き、31日に臨時株主総会を開くことを決議した」と明らかにしました。
HYBEは前日9日、Ador女性従業員の家にまで押しかけ、監査を行ったといいます。女性の、役職はスタイルディレクティングチーム長。この女性が韓国メディアのインタビューに応じ「協力しなければ警察署に行かなければならない」「横領に加え背任だとし、警察に行かなければならないと言って怖かった」と述べています。
監査は19時から約5時間にわたって実施。HYBE監査チームが問題視したのは、チーム長が広告主から受け取ったお金。HYBEは「会社の売上と認識されるべき金で、明白に不法」と、横領とみています。
一方、Adorは「通常の広告業界の慣行で、横領は成立しない」「広告界では通常、ヘア-メイク-スタイリングをフリーランサーが担当し、広告主とフリーランサー間の別途契約が締結される」「Adorはフリーランサーの代わりに独自のスタイリングチームでこれを引き受ける」と説明。
監査を受けた女性チーム長は「以前の会社でも広告人件費を受け取った慣例があったこともあり、Adorでもインセンティブに代替して受け取ることで承認して下さったので、こういうことが起きるとは思わなかった」「これを横領であるうえに背任まであるというのでとても怖かった」。
監査については、チーム長は「HYBE監査委員会から内部監査をする過程で違法行為、があると連絡を受けた」「仕事があって先送りしてほしいと言ったが、私の話を聞かなくても告訴できると言った」「夕方7時頃、事務室4階で通話していて仕事があって出ようとしたが、すぐ前に監査チームが来ていた」「協力をしなければ告訴される恐れがあるので協力をしてほしいと言った」。
続けて「競業禁止なのに外部から受け取ったのは横領であるうえに背任まであるというので、とても怖かった」「それでは警察署に行かなければならないのかと聞いたら(HYBE監査チームで)警察署に行って調査を受けるよりここで話せと言った。だからありのままに話した」「そのような雰囲気自体が強圧的に感じられた」「ノートパソコンも証拠なので提出しなければ警察署に行かなければならないかもしれないと言った」「それで夜10時半頃に1人と私の家まで入ってノートパソコンを持って行った」「携帯電話もくれと言ったが、それは拒否した」。
チーム長は「タクシーに乗って再び事務室に一緒に戻り12時まで監査を受けた」「(情報資産)利用同意書を書いたが、Ador弁護士にこういう状況を話したところ不法なことだとし撤回を代わりにしてくれると言って電話をしたと理解している」。
A氏は「私がスケジュールを決めて仕事をして許可を受けて受け取ったお金であり、ミン・ヒジン代表に上納したわけでもない」「熱心に仕事をするだけだったが、とても当惑して残念だ」と述べています。
HYBEは現在、ミン・ヒジンAdor代表の解任に向けて動いています。31日に開かれる「臨時株主総会」では、ミン・ヒジン代表の解任について賛否を問う決議が行われるものと見られます。現在、HYBEはAdorの80%の株式を保有。その意向通りに進む公算が極めて大きい状況。これに対して、Adorは裁判所に「議決権行使禁止仮処分」を申請し対抗しています。